古代エジプト時代から5500年の歴史を持つ「ヘナ」
ヘナ(HENNA ペルシャ(イラン)語。ヘンナとも呼ぶ をはじめとするハーブは現在、地球上に約6万種類あるといわれている。 そのうち、実際に使われているハーブは400種類という。ハーブの持つ効能はさまざまで、たとえば「トリファラ」は目薬、「ニーム」は歯磨き、「マリーゴールド」のオイルは肌の炎症に効果を発揮するといわれる。
そして「ヘナ」は、ご承知のように、毛髪に対する染色効果やコンディショニング効果がある。また、殺菌効果のある薬としても古くから重宝されてきた。
ハーブの歴史は古く、紀元前3500年の古代エジプト時代にはすでに、病気の治療を目的にしたり、化粧品や香水が作られるようになったという。
ヘナは「旧約聖書」の雅歌にも登場してくる。この花の香りは聖書の中では、「カンファイアー」として知られる。
クレオパトラは、爪をヘナで染めていたという。魔除けの呪術的な意味合いもあったと想像されるが、ヘナは爪のたんぱく質にからみつき、爪を丈夫にするという実質的な効果もあったようだ。
ローマ帝国のアントニウスと、御座船の中でクレオパトラが初めて会うときに、その船の帆にしみ込ませたという魅惑的な香りのシプリナムは、ヘナが原料だという。
紀元前2000年のエジプト時代には、「エーベル・パピルス」という医学書がつくられた。その内容の6分の5が、ハーブを使った治療法で占められている。
ハーブに関する薬学は、古代エジプトを起源にメソポタミア、地中海東部、ペルシャ、アルメニアに広がり、その後、ギリシャ、ヨーロッパ全土に伝播したという。
実に5500年の歴史に裏打ちされているもの。しかもその普及範囲は、全地球規模のものといえるだろう。
しかしながら、18世紀になると近代医学の急速な発展により、医療手段としてのハーブは、いったんは完全に下火になった。そして200年の長いブランクを経て、
1980年代、科学的な裏付けを得て再評価され、世界中の関心を集めるようになったのは周知のこと
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